
アメリカ・インディアン伝来のハーブティの驚異的な薬効を、日本で初めて、その著書で紹介したのは作家・桐島洋子さんでした。そのハーブティの製法を正当に受け継いで製造しているフローラ社のグレイザー社長に出会った時の印象について、桐島さんは「まるで背広を着た天使のようだった」と評しています。そんなグレイザー社長に会うため、憧れと期待を胸に、カナダを訪ねました。
ヴァンクーヴァーの郊外へと車を飛ばし、更に森へと入っていくと、そこに、おとぎ話に出てくるような雰囲気の家が在りました。雲ひとつない晴天の中、くつろいだ服装のグレイザー社長が、愛犬を従えて、にこやかに出迎えてくれました。
「まず、庭をご覧にいれましょう」と、自らが野菜を育てている菜園や、魅惑的な植物や果物を栽培している温室へと案内してくれたグレイザー社長。植物を手にとりながら、名前や由来を、ていねいに解説してくれました。毎日、散策するという道には、樹齢数百年を超える大木がゆたかに茂り、のびのびと枝を広げていました。世界に名高いメディカル・ハーブのトップ・ブランドの最高責任者が、プライベートな時間をこの場所で過ごしているという事実が、百の言葉を尽くすより雄弁に、会社の姿勢を物語ってくれました。
「フローラ社は『心身の浄化と高揚』を使命に掲げています。我々は心身ともにトータルなケアを行うことで、病は元から治せるという信念をもっています。自然の恵みである植物の力を最大限に引き出してつくられた健康食品を開発することで、フローラ社は世界中の人々の健康と幸せに寄与したいと願っています」。
グレイザー家が確信したハーブの力
トーマス・グレイザーの祖父は、ドイツで開業する医師でしたが、壊疽を患い、ハーブによる浄化を行うことによって、脚の切断を免れることができました。この体験を機に、ドイツにおける代替療法のパイオニアとなり、グレイザー家は代々、健康に役立つハーブ製品を世に送り出すようになりました。3代目のトーマスも祖父や父の意思を引継ぎ、カナダでフローラ社を率いるにいたりました。
「私はかつて医学を志していましたが、現代医学はあくまでも対症療法に過ぎないことを悟り、その後、栄養学に転向しました。健康の基本はバランスのとれた食事と適度な運動、そして充分な睡眠です。とりわけ、エネルギー源となる毎日の食事は重要で、たとえ、薬で病状が回復しても偏った食生活を改めなければ、また病気になります。8時間働き、8時間を自己の向上と楽しみのために過ごし、8時間の眠りに就くという時間配分のバランス。自然を愛し、敬虔な気持ちと感謝を忘れない調和のとれた心も健康を保つ秘訣です」。
グレイザー社長は何度も、バランス、ハーモニー、という言葉を繰り返しました。何気ないことですがそれが崩れた時に病が襲う、と。「元をたどれば、今ある医薬品も、伝統的な民間療法をもとに開発されたものです。現代医学とともに開発されてきた医薬品の歴史よりも、薬草療法の歴史の方がはるかに長いということに思いを馳せてみてください。かつて自然がもっと豊かだった中に人間が暮らしていた頃、人々は植物のもつ驚異的な生命力にあやかりたいと願いました。彼らは何代にもわたる経験と、野性的な勘から得た自然界の情報を代々、伝承してきました。薬草療法もそのひとつです。それはまさに先人たちの知恵の結晶であり、自然から授かった薬なのです。現代は、食品に添加物が混じり、水や空気は汚染され、動物性たんぱく質を必要以上に摂っています。こんな時代だからこそ、フローラ社はいっそう存在意義があると信じています」。
フローラ社の製品の原料はすべて徹底的にオーガニック。もし天候不順などにより、ベストの原料が入手できない場合は、その製品の生産を一時中止するほど、品質に関しては厳格で妥協をゆるさない姿勢を保っています。
『インディアンの秘薬』との出会い
フローラ社の名を一躍有名にしたのは、かつて『インディアンの秘薬』として細々と伝承されてきた薬草茶でした。
トーマス・グレイザーは、1950年代の雑誌で、アメリカ先住民のオジブア族に代々伝わる薬草茶が奇跡的な治癒力をもたらすことを紹介した記事を見つけました。その真偽を確かめるため、この薬草茶で病から回復した人々と話をしました。その中には、ケネディ元大統領の主治医であり、自身の大腸がんをこの薬草茶で克服したというチャールズ・ブラッシュ博士もいました。
薬草茶の素晴らしさを確信したグレイザー社長は、これを絶やさないためにも、商品化して世に広め、多くの人を救いたい、という強い思いにかられました。
「その効能は患部の回復だけでなく、気持ちを落ち着かせ、安らぎを与えるという癒しの作用も持っています。現代の医薬品が、特定の症状には効くが、不快な副作用もある、ということとは全く対照的です。植物のやさしい力が、病気とその苦しみをトータルで治してくれるのです。日本にも、フローエッセンス・プラスの名称でお届けできるようになり、たいへん嬉しく思っています」。
今や、フローエッセンス・プラスは、カナダの健康雑誌「Alive」が毎年発表する、最優秀健康食品賞を5回も受賞するほど確固たる評価を得ています。
人々が心身ともに健やかで、心ゆたかな生活を送ることができるよう、フローラ社は食生活を通して奉仕したい、と静かに語ったトーマス・グレイザー社長。大自然が今も残る美しいカナダで暮らし、植物がもつ偉大な力を疑うことのない人の、敬虔で、ゆるぎのないメッセージでした。