
「現代人の100パーセントが冷えています。ただ自覚してないだけ」と言い切る進藤義晴先生。そう聞くと「私の足は、ほてるくらいあたたかいわ」と反論が聞こえてきそう。しかし、これは体の芯が冷え切っているからこそ、皮膚を発熱させ冷えを防いでいるのにすぎません。では、その冷えの原因とはどこにあるのでしょうか。食べ過ぎ、酒や煙草などの不摂生。これらにより体に毒がたまり血流が滞り、内臓の働きが衰え、冷え切ってしまう、と。「ですからこの冷えを取れば毒は排泄され、どんな病気も治るんです」と進藤先生は諭されます。そして、この冷えを取ることができるのは、医者でも、他の誰かでもなく、自分自身だけであることを強調されます。先生が冷え取りのためにすすめているのは、手軽に誰でもできる「半身浴」と「5本指靴下の重ね履き」。嘘のようですが、これだけで不妊症、生理痛、リューマチ、C型肝炎、癌をはじめとする生活習慣病がこれまでに治っています。
進藤先生のこと
小牧市民病院の副院長であった先生は、東洋医学を取り入れた治療に専念するあまりに、病院を首になってしまいます。薬は出さない、入院させない、手術はしないの3拍子ですから、病院としては患者さんからお金が取れない、経営に携わるべき副院長としてはあるまじき姿勢だというのが首を切られた理由です。
その後患者さんたちの強い要請を受けて、治療院を開院し、末期癌、難治性アトピー、骨折、不妊とあらゆる病気を治してきた先生ですが、やがてその治療院も閉院してしまいます。病気を治すのは医者でも薬でもなく本人だ、という結論を得たからです。
治すな、直せ、直せば治る
西洋医学では、症状を消すことが常識になっていますが、病気の症状は、『あんたの内臓が疲れているよ』という警告で、五臓六腑が最悪の状態に陥る前に、命に別状のない器官に肩代わりさせて内臓の毒を出すのです。例えば膵臓が悪いと、膝が肩代わりをします。膝が少々痛くても命に別状はありませんが、膵臓が悪くなると生きていけませんから。膵臓の毒を膝関節に出して膵臓を守るわけです。
痛みや痒み、肌荒れ、咳、出血などは全部、内臓を守るための排毒作用ですから、「毒素が出きるまで、我慢しなさい」と教えるのが本来の治療なのに、西洋医学は折角の排毒を中止させてしまうのです。病気になったら医者に診てもらって、薬を飲めば何とかなるというのが、世間にはびこる常識ですが、病気は、それまでの生活態度を改めよという警告でもあるわけですから、そこから自己鍛錬をはじめるべきなんです。
東洋医学では、治療を上中下に分けていて、下は薬を用いること、中は鍼灸などに頼ること、上は衣食によって病の根源を取り除くこととされています。衣食、つまり日常生活に気をつけてカラダに毒を取り込まない鍛錬をすることが、最上の方法なんです。
医者や薬にすがって一時の楽に身を委ねていると、必ず後で、取り返しのつかない大病に見舞われることになります。鍛錬を怠る人は病気が肩代わりだとは思ってもいませんから、内臓に毒を溜め込むような生活態度を改めようとはしない。だから局所治療をいくらやっても駄目なんです。どんな病気も毒さえ出してしまえば、必ず治るのですから、まずは毒出しをして、毒を溜めないように普段の生活態度を改めることです。病気を治すのではなく、生活態度を直すんです。そうすれば、どんな病気も治ります。
カラダは治りたがっている
カラダは治りたいから、一生懸命毒出ししているのに、それに気がつかないのは自殺行為、そういう人は救いの道を絶たれてしまいます。不摂生を続けていると、毒素になるものを好んで摂取するようになりますから、肝臓の悪い人は酒が、肺や大腸の弱い人は煙草、消化器の弱い人は甘いものが止められず、内臓に毒が溜まって、苦しみながら死ぬという筋道が与えられてしまいます。
じゃあ、自己鍛錬は何かというと、これは『冷え』を取る努力をするということです。冷えのない人はいませんというと、「足がほてるくらい暑いのに、冷えのあるはずがない」 と反論してくる人が大勢いますが、ほてるというのは、「冷え」の裏返しで、冷え切っているから、皮膚表面を発熱させて冷えの侵入を防いでいる深刻な状況だということが分かっていない。
こういう人は、カラダを正常に保つ本能(自然治癒力)が狂っていますから、抑制が効きません。例えば食欲が昂進して、空腹になるとイライラして、実際に食べないと血糖値も下がってきます。
食べ過ぎがなぜいけないかと言うと、コレステロールが血管の壁や皮膚の下、内臓や骨髄に溜まって、消化器や内臓の働きを低下させてしまうからです。当然、血液も濁りますから、血栓症や梗塞になってしまう。そうなるとまともな生活は送れませんから、本人は死ぬまで苦を背負うことになります。
人間は鍛錬していれば125歳で天寿がまっとうできるように作られています。それなのになぜ早死にするかというと、治りたがっているカラダの警告を無視して、自己鍛錬を怠り不摂生を続けるからです。本来ならば、「皆さん、お世話になりました」といってころっと死ねるはずなのに、病苦に苦しんで死を迎えるというのは、正しい生き方をしていない証拠です。
『冷えは万病の元』の真の意味
足元に冷えがあると、気と共に循環している血液が停滞して、内臓に十分な栄養を届けることができません。そうなると内臓は弱りますから、具合が悪くなる。冷えは万病の元と言われるのには、こうした理論上の根拠があって、万病、つまり全ての病気は「冷え」を取ることで治るのですが、これを信じようとしない人が多すぎて困っています。
「冷え取りだけで本当に私の病気が治るのかしら」
こういう猜疑心や不安は、ストレスとなって体内の毒素となりますから、冷え取りをしていても効果が上がらないのです。排毒しながら毒を溜めているわけですから。信じれば、棺おけに片足を突っ込んでいる末期癌の人でも嘘のように治ってしまう、そんなものです。東洋医学では、心と内臓には密接な関係があると言われています。例えば、肝臓の悪い人はよく怒りますし、消化器の悪い人は、クヨクヨしがちで優柔不断です。このように感情と内臓には深いつながりがあって、くだらないことで怒ったり、どうでも良いことをクヨクヨと考えて悲観的になるというのは、全て内臓の弱さの裏返しですから冷え取りをすれば、精神的なストレスを抱えることもなくなるのです。
冷え取りの極意は腹七分目、靴下の重ね履きに半身浴
私の目標は、癌を治そうとか、アトピーを撲滅しようとか、喘息を何とかしたいという病変のレベルではなく、『不摂生を戒めて正しく生きよう』と言う気持ちを一人でも多くの人に持たせることです。
不摂生を戒めて、冷え取りでカラダの毒素を取り除いていれば、少しくらい不摂生をしてもすぐに病気になることはありません。
まず過食を戒める。現代人の大半は過食気味ですから、意識して腹七分目を心がけます。そして食欲のないときには食べないことです。消化器が弱っている証拠ですから。食べないと元気が出ないというのは、常識の嘘、1日3食摂取する必要もありません。
そして半身浴をして、冷えたカラダを温めて、足元に冷えを侵入させないように、靴下を重ねてください。衣服は、頭寒足熱が原則、上半身を薄く、下半身を厚くします。冷えが取れてくると、真冬でも上半身は、半袖のTシャツ1枚でも快適に過ごせます。
冷え取りをしていると、症状が悪化する場合がありますが、これは好転反応で、毒出しが一気に進むことによって起こる症状ですから、心配する必要はありません。好転反応を受け入れることも鍛錬ですから、普段通りに毒出しを続けてください。この時期を上手に乗り切れば、病気は必ず治ります。そして、病気が治った後も冷え取りを続けることが、健康を維持する秘訣です。
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「冷えとり」の実践 |
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排毒効果が高く、内臓の働きが活発になる「半身浴」
半身浴とは、心臓よりも下だけ湯に浸かることにより、上半身と下半身の温度差を無くす入浴法です。ゆっくりと浸かるうちに、体の芯まで温まり、内臓の毒が汗とともに出ます。
・湯に浸かるのは、心臓から下だけです。
・額に汗が吹き出るまで20〜40分ゆっくり浸かります。
・湯温は38度前後のぬるま湯です。
・かかり湯は腰から下だけです。
・「ブラック岩塩」をワンパック入れると硫黄温泉に早がわり。カルシウムや
マグネシウム、カリウムなど、人間に無くてはならないミネラルを皮膚からたっぷり吸収できます。
また汗の出がさらに良くなり、疲労物質や老廃物など毒素の排泄が促進されます。
半身浴の排毒効果を維持する「靴下重ね履き」
半身浴で冷えを取り除いた後、再び足元から冷えないように、靴下を3枚から5枚
重ね履きします。眠るときも履きましょう。
〔一足目〕絹5本指靴下を素肌に直接履きます。
〔ニ足目〕綿100%の靴下をその上に履きます。
〔三足目〕絹又は綿100%の靴下をさらに重ねて履きます。
・絹5本指靴下には排毒を促す効果があるとともに、吸湿効果・放湿効果が優れています。
このため、いつも足をさらさらに保ちます。
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